フラワー袋(フラワーパック)について
今回は、フラワー袋についてご紹介いたします。
≪フラワー袋(フラワーパック)の販売以前について≫
当社でフワラー袋(同フラワーパック:以下フラワー袋に統一)の製造が始まったのは、今から40年以上前の1981年(昭和56年)です。
それまで生花業界では、ロール状やシート状のセロファンや紙などで、お花のラッピングをしていました。
その後、生花業界の拡大と共に当社のあるユーザー様から、店舗を全国に出店する中で、ロール状やシート状では作業性が悪く、包装に時間が掛るため包装材の改善提案のご要望を頂きました。
当社は、そのご要望を受けて試作品を何度も何度も作り、改善を加えてはお客様に試して頂いていました。
そして、数年後にフラワー袋の商品化に成功することが出来ました。
ちなみに、そのユーザー様のご希望に合わせて作ったフラワー袋の規格サイズが、現在一般に流通している標準サイズとなっています。
≪フラワー袋の材質≫
現在のフラワー袋の主な材質はOPPですが、フラワー袋が開発される以前は、セロファンで包装をしていました。
その名残だと思いますが、現在でも生花業界ではOPPフィルムのことを「セロファン」と呼んでいる人が多いです。
(セロファンとOPPの違いについての詳しい説明は▶こちら)
また最近では、バイオマスフィルムや鮮度保持フィルムで、フラワー袋の製造をご希望される方も増えています。
≪フラワー袋の厚み≫
フラワー袋の厚みは、主なものは30μ(ミクロン)と40μになります。
生産者様向けでは、20μや25μをお使い頂くことが多いです。
また、最近では30μ相当の硬さながら、厚みが数ミクロン薄いフィルムが開発されたことで、環境の観点からこの「高剛性タイプのフィルム」を採用されるお客様もおられます。
≪フラワー袋の種類≫
フワラー袋は、2枚のフィルムを重ねて溶断して、1枚の袋にしたものです。
種類としては、1枚単位と100枚でブロックになった2種類があります。
1枚タイプは、主に生産者様や小売店様にてお使い頂いています。
100枚のブロックタイプは、生花卸の業者様でお使い頂いています。
≪フラワー袋の特徴≫
フワラー袋は、ご希望の花束に袋のサイズを合わせることで、綺麗にラッピングが仕上り、フィルムの透明感がお花の美しさを引き出してくれます。
透明フィルムでラッピングをするとお花が引き立ちますが、フィルムに印刷を入れることで季節感や、お店のPR効果を演出することも可能になります。
また、全面に穴(有孔)加工することで、蒸れや結露による黒ズミを防止することもできます。
≪まとめ≫
フラワー袋の発売以前は、フィルムでのフラワーラッピングと言えばセロファンでした。
その後、セロファンに比べて取扱いが簡単で安価なOPPフィルムの登場もあり、OPPフィルムでのラッピングが広く普及していきました。
当社はそのような状況の下で、フラワー袋を開発し発売させて頂くことが出来ました。
今から、40年以上前のことです。
当初は、フラワー袋でラッピングすることで、手作り感がなくなるとのことで抵抗感が強く、開発のキッカケとなったお客様以外は、まったく売れなかったと聞いています。
その後、バブル景気もあり沢山の生花が売れていく中で、フラワー袋の手軽さと新しさが受けて、沢山お使い頂けるようになりました。
発売当初はフィルムの種類も限られており、現在のように防曇や鮮度保持機能のあるフラワー袋を製造することが出来ませんでした。
しかし、今ではフィルムの製膜技術と製袋機の精度向上により、包装するお花に合わせて、材質・厚み・サイズなどを変えて沢山の種類を製造できるようになっています。
これらのことにより、現在ではフラワーラッピングの1つとして、フワラー袋が広く定着しています。
弊社では、これからもお客様に喜んで頂ける製品づくりを目指し、頑張りたいと思います。
今回は、弊社の開発商品の一つである、フラワー袋についてご紹介をさせて頂きました。
最後までお読み頂きましてありがとうございました。